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プレス機間搬送

プレス加工ラインを改善して生産性を向上

日付 2017/09/05

米国『スタンピング ジャーナル』誌向けに特別に寄稿した記事の中で、Piab北アメリカのオートメーション事業部マネージャーを務めていた Mike Brotz は、真空技術を駆使した自動化技術を用いることで、工場の生産性をどのように向上できるかについて概説しました。その中で Mike Brotz は、SPMの重要性について説明しています。

ご存知かと思いますが、SPMは「Strokes Per Minute(毎分ストローク数)」の略です。工場での生産性はこのSPMによって左右されます。スタンピング(プレス加工)は、多種多様な製品において初期段階の生産工程となります。自動車の生産がその代表的な例です。この工程では、一連のプレス機械によって鋼板が切断され、特定の形状に曲げ加工されます。初期工程となるプレス加工ラインの処理スピードは、後続の生産工程のペースにも影響を与えます。

「プレスラインの1分あたりの連続ストローク数を1回 上げるだけで、24時間稼働している工場であれば1日あたり1,440個ものパーツを増産できることになります。364日で乗算すると、年間にして 524,160 個のパーツ増産になる計算になります」と Mike は説明します。

重要な役割を担うフリクションカップ

Mikeの記事では、サクションカップも真空システムにおいて要になると記載されています。これらのカップに関しては、自動車のタイヤに似た摩擦力が重要になります。

オートメーション工程において、加工する鋼板を一枚ずつ確実にハンドリングするために、最新の技術がどのように採用されているのかをMikeは説明しています。近年では、大量の圧縮空気を鋼板に吹き付けるエアーナイフによる切断方法が主流となりつつあります。切断後は、分離された鋼板をハンドリングする必要性が出てきますが、ここで弊社の新製品である マルチベローズフリクションカップ「BXFシリーズ の出番です。

ハンドリングする鋼板の表面にはグリース、油が付着していることがあります。また、濡れていることもあれば乾燥していることもあります。弊社のフリクションカップはそれら様々な状態の鋼板に吸着対応することが可能です。また、複数のフリクションカップを使用して鋼板の四隅を吸着することで、僅かに鋼板を曲げることができます。これにより、積まれている鋼板同士がくっついてしまう問題を防ぎ、確実に一枚ずつピッキングすることが可能になります。Piabが提供しているのは、他の機器のバックアップを得て性能を発揮する複合的なソリューションです。このアプローチは、工場のダウンタイム削減、SPM向上に貢献します。

Mike は続けて、最高のパフォーマンスを得るために、最適なデザイン・素材のサクションカップの選定方法についてアドバイスしています。その中でも、素材の選択は非常に重要です。選定の際に基本的には、サクションカップを可能な限り長く使用できるようにすることを考えます。これはダウンタイムを最小限に抑えるためです。したがって、Mike は次のようにアドバイスします。

  1. 油と接触した際のサクションカップの反応について考えてみましょう。NBR(ニトリル ブタジエン ゴム)などのゴム素材は、油を吸収してしまうと柔らかくなり、形状記憶力を失います。また、乾燥するとカップに亀裂が生じ、早期摩耗の原因となります。これに対しポリウレタン製のフリクションカップは油が浸透しにくい素材です。サクションカップの寿命が延び、ダウンタイムを削減することに繋がるでしょう。                                 
  2. ロボットアームの末端部品について、使用せずに保管している時のことを考えてみましょう。例えばTPE(熱可塑性エラストマー)素材のサクションカップは、他のサクションカップに傾いて寄りかかったまま保管されていると、形が変形したまま固定されてしまう性質があります。これは形状記憶の問題です。つまり、カップが元の状態に戻らなくなってしまい、結果としてカップを頻繁に交換する必要性が出てきます。一方で、ポリウレタン製のフリクションカップは形状記憶力に優れており、このような問題は発生しにくいです。                                 
  3. 油が付着しているワークを高速でハンドリングするためには、吸着面に滑り止め効果がある模様が付いているサクションカップを選択しましょう。このような滑り止め模様は各種存在し、中には滑り止め効果が高い模様もあります。他の多くのサプライヤーが提供しているサクションカップも、吸着面に滑り止め模様を作っています。しかしシンプルな加工である場合、時間とともに模様がすり減り、表面に光沢を残し滑りやすくなってしまいます。結果、頻繁なカップ交換が必要になります。Piabのフリクションカップの滑り止め模様は、自動車タイヤに施されている溝の模様を参考にしています。機械加工された深い溝が油を分散させ、摩擦力を保ち、滑り止め効果を維持します。 

フレキシブルな真空システムが生産性を向上させる

Mike は記事の中で、システムの柔軟性にも焦点を当てており、そのメリットを説明しています。

一つのサクションカップ毎に真空発生源を直接配置するシステムを「分散型真空システム」とします。このシステムは、単一の真空発生源で複数のサクションカップの真空を発生させる「集中型真空システム」よりも柔軟な対応が可能になります。(いずれのシステムも長所・短所があります)

分散型真空システムの主なメリットは、応答時間の短縮とリリース速度が上がることです。さらに、サクションカップはそれぞれ独立しているため、いずれかがワークとの接触に失敗しても他のカップの真空度に影響が及ぶことはありません。また、配管チューブサイズを下げて、より柔軟に配管ラインを設置することも可能になります。

デメリットは、グリッパーアームに複数のエジェクターを取り付ける必要があるため、重量が増えることです。しかしながら、この問題はPiabの軽量エジェクターによって解決されます。例えば、弊社の piINLINE® plus シリーズ は、とても軽量で設置方法もシンプルです。交換も容易なので、再セッティング時のダウンタイムを短縮できます。

集中型真空システムの場合、制御機能統合型エジェクターが適します。集中型システムでは通常、ロボットのアーム末端から離れた位置にエジェクターが設置されるため、重量は問題になりません。エジェクターにはロボットと通信する制御バルブと真空スイッチを組み込むことが可能です。正しくセッティングをすれば、制御機能によって非常に高い省エネ効果を得られます。

しかしながら、真空発生源と吸引点との距離が問題となります。真空配管の距離が長いと圧損が発生し、真空発生とブローオフ機能の双方に遅れが生じる可能性があります。トラブルシューティングも難しくなることがあります。

Piabが新開発した  IO Link piCOMPACT® エジェクター は、その優れた特性によってこれらの問題を軽減します。あらゆるバスシステムに適合し、電子ノイズの影響を受けません。標準の3線ケーブルが採用されており、また真空発生源は各ハウジングに内蔵されていることから、複数の真空ラインを形成してサクションカップと接続することができます。ブローオフ機能が強化されたことでクイック リリースが可能になったほか、ブローオフ完了確認信号も搭載可能です。セットアップの簡素化、プレス稼働時間の最大化、そして全体的な生産性の向上に向けた機能が揃っています。

『Stamping Journal』の記事へのリンク

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