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複雑な作業の簡素化

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Johan Jonsson, Design Engineer Vacuum Conveying Division

当社の研究&開発部門が、インダストリー4.0(第4次産業革命)におけるソリューション技術の開発に着手したのは2017年であり、私は2020年に配属されました。日頃より、Piabでは、製品ユーザーとの強いきずな作りに傾注していますが、技術の急速な変化と、それに伴って世界が大きく変動していく昨今の状況を踏まえると、この方針がますます重要な意味を持ってきていると思います。

Piabにとって、信頼性の高い、真空搬送プロセスの簡素化技術を追求する研究&開発は必要不可欠な業務です。どのアプリケーションも同じものはないという意味で、搬送におけるソリューション開発は非常にやりがいのある取り組みでした。

そして、「使いやすさ」が必須条件であることを念頭に、完全自動のバキュームコンベアを開発しました。ユーザーが起動ボタンを押すと、自動的に仕事をこなすコンベアです。設定は材料や製法別で保存できますので、搬送物切り替えに合わせて設定も切り替わります。このソリューションは「piFLOW®p用自動調整製品シリーズ」として販売中です。製品は、ECU-15 電気制御ユニットで稼働します。 

当社のバキュームコンベア部門では、毎年、真空搬送技術開発コンクール『piDEA』を実施しています。piDEA への参加者は、指定されたテーマに関連するアイデアを提出します。参加は自由です。お客様に接する機会が多い営業部門やアプリ設計者もアイデアを持ち込んできます。piDEA は社内コンテストですが、オートメーション化ソリューションがもたらす重要な有益性というテーマに、実に多くの社員からのアイデアや意見が送られてきます。自動調整への意見や要望を参考に検討を重ねた結果、幅広いユーザー層向けの自動調節機能を一段と簡素化できるという考えに至りました。

そして、バキュームコンベアの充填タイマー設定が決定的な成否要因だと結論付けました。その理由は、この要因を適切に考慮することにより、搬送素材の供給過多によるフィルター損傷を解消し、作業者側の人為ミスが発生する可能性を削減できるためです。このためには、搬送バッチ容量を最適化し、コンベア内のフィルターを保護することが必要です。さらに、この製品が当社の全制御ユニットに対応できること、そして、販売中の piFLOW®f、i、fc、p 製品シリーズを始めとする、食品、医薬品、化学工業の業界向けバキュームコンベア機器にも適合できるようにしました。 

この製品開発業務は、実に興味深いものでした。業務においては、設計、実験室での試験からオートメーション化までの過程に関与できるため、非常に楽しめます。制御ロジックの習得と実務は、最も困難な仕事の一つでしたが、同時に最も興味深い仕事でもありました。そして言うまでもなく、アイデアを製品として具体化し、認定を受けるまでの工程に関与できることも、この仕事の醍醐味です。

また、議論の余地はあるでしょうが、製品開発を困難にする大きな要因として、その製品には「簡単な操作」が求められていることです。この新製品はモジュール式が条件でした。つまり、正常に機能する真空搬送システムの全構成ユニットに取り付けることができ、各機能の作動に適応できることが求められました。また、洗浄とメンテナンス面でも、標準的なバキュームコンベア並みに容易でなければなりません。これは、当社がスウェーデンで公約している「細部にこだわって大事を逃さない」目標でもあります。

ですから、最適化ソリューションの「バッチ容量の最適化」を見い出せたことを誇りに思います。製品は、使途に応じて、その規模をカスタマイズできます。

Johan Jonsson Johan Jonsson Design Engineer
Vacuum Conveying
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